水彩画技法|風景の草の描き方を初心者にも分かりやすく解説します。

よく、「道草を食う」と言いますが、道草ってなんだろう?などとどうでもいいことに疑問を覚える、水彩画家のすなおです。

今はスマホで何でも検索できるから自分で調べれば良いだけの事ですが、いざとなったら調べることを忘れてるんですよね(笑)

さて、何でも調べれば分かる時代、水彩画の描き方もスマホ1つで検索すれば分かるようになれば理想的だと思い、様々な水彩画の技法をブログで紹介しています。

今回は、よりニッチなテーマで記事を書こうと思います。

題して、「 風景の草の描き方を初心者にも分かりやすく解説します。」です。

草の描き方をとことん解説していきたいと思いますので、どうか最後までお付き合いください。

では、早速参りましょう。

水彩画技法|風景画に欠かせない草の描写!

水彩風景画にとって、草の描写とは、お刺身におけるところの大根のツマのような存在です。

けして主役ではないものの、主題を引き立たせる重要な役割を持っています。

草というと、雑草のひとくくりで片付けられそうですが、雑草にも色々な種類があります。

雑草が近景としてアップで描写されるときは、その細かい姿を明確に描き出す必要も出てきます。

草だからといって風景画の中で重要ではないという訳ではありません。

水彩画技法|しげみの描き方

さて、では具体的に草の描き方を紹介していきます。

まずは、しげみの描き方です。

木が集まれば林となり、森となり、山となります。

草も、集まることで姿と名前を変えて存在します。しげみとは、草が集まった塊と考えましょう。

写真のように、木の下にモコモコ生えているのがしげみです。

このしげみをうまく描けるようになると、風景画がグンと上達します。

写メを見ながら学んでいきましょう。

まず、下描きでアタリをとります。

このアタリをしげみに仕上げるにはどうすればよいのか?

それは、草を描くと思わずに、モコモコした立体を描くことをイメージします。
そこに緑色をのせるだけであら不思議、しげみが簡単に出来上がりました!

水彩画技法|近景のしげみの描き方!

さて、お次は近景のしげみの描き方を紹介します。

近景なので、目の前に近く見えるため、先程のような描き方ではリアリティに欠けます。

この、近景のしげみをうまく描けない人は多いですが、コツを知ってしまえば「何だ簡単じゃん!」となります。

まず、先程の要領でアタリをとり、モコモコした立体を描きます。

ここまでは同じです。

その中に、形の明確な草を数本描き加えます。

するとどうでしょう!そこにはリアルなしげみが現れたではありませんか!

目の錯覚と言いますか、人間の目で認識できる草は、実際の風景でも数本しかありません。あとは近くもぼやけて見えるものなのです。

それを絵で表現するとこんな感じになります。

躍起になって1本1本描いたところで、実際の風景でははっきり全てが見えていないため、リアルに描こうとすればするほど、現実から遠ざかった表現となることを覚えておきましょう。

参考までに風景画の近景の描き方の記事を貼っておきます↓

水彩画|風景画の近景の描き方を初心者にも分かりやすく解説します。

水彩画技法|長細い草の描き方!

ススキなんかそうですが、長細い草がありますよね。雑草の場合正式な名前は知りませんが、芝生の芝なんかも近くで見ると長細い草の集まりです。

この、長細い草の描き方のコツを紹介します。

この、犬の絵の背景の草を見てください。

長細い草が幾重にも折り重なっているのが分かることと思います。

そう、長細い草は、折り重なるように描写すれば良いのです。

自然に生えている草は、どれも一定方向ではなく様々な向きに生えています。

規則正しく草を描くと、とても不自然です。

あえて不規則な形に配列すると、より自然の描写に近付きます。

ただし、これだけでもまだまだ自然の草の描写には足りません。

不自然な草同士を折り重ねるように描くことで、長細い草の描写は完成します。

この法則を知っていれば、目で認識できないような細かいところも、イメージで描くことが可能です。

描く作業は、目に頼ることになりますが、見えないところはこうやって法則を知ることで組み立てて行くのです。

水彩画技法|長細い草の近景での見せ方!

長細い草は、近景を強調するためにはっきりと描かれる事があります。

先に話に出てきたススキなど、日本画の中でよく使われます。

近景での長細い草は、大きく、少し垂れ下がったものが画面にメリハリを与えます。

月夜をバックに、ススキを暗く描くのも効果的です。

長細い草に限らず、近景のものの表現は主題を引き立たせながらもリアルに描く必要があります。

かといって、主題よりも目立つようではいけません。

長細い草が近景に力を発揮する理由は、わりとすかすかで暖簾のような役割があるので、しっかりと描いても目立ちにくいからです。

風景画を描いていて、何となくしっくり来ない場合はススキのような草を近景に描くのも良いでしょう。

水彩画技法|地面に生えた草の描き方!

草はどれも地面に生えているのですが、ここで説明したいのは、しげみではなく単独でポツポツ地面に生えている草の描き方です。

草が単独で地面に生えている場合、違和感なく描くには、遠近法を意識すると良いでしょう。

基本、遠い方が小さく見えて、近い方が大きく見えます。

草のような小さなものには極端な遠近法はいりませんが、遠近法も自然界の法則の一部なので、頭にいれておきましょう。

この、地面に生えた草をうまく描けるようになるトレーニング方法があります。

その方法をご紹介しましょう。

水彩画技法|遠近法トレーニング!

単発で生えた草のように、地面に近いところにあるものにうまく遠近法をつける事ができるトレーニング方法があります。

それは、トランプ等のカードを机にバラバラに置いて、斜め上から覗きながらそれを描くことです。

これは、慣れないうちは難しいかも知れません。

最初はうまく描けないでしょうが、何度もやっているうちに模様に遠近法をつける事ができます。

これができればしめたものです!

草だけでなく、様々なものに遠近法を活用する技術が備わります。

水彩画技法|壁から垂れている草の描き方。

よく、宮崎駿のアニメの中で、壁から草が垂れ下がっていたりする表現があります。

あれは、草というよりも葉っぱなのでしょうが、これも描けるようになると何かと便利です。

これは、最初に説明したモコモコを描くやり方の応用です。

壁からモコモコを垂らし、少し葉っぱを描き加えれば完成です。

なぜ、このような壁から垂れている草の描き方を紹介したかというと、色々と風景画に応用が効くからです。

例えば、私は薔薇の画家としても有名な、アンリ・ル・シダネルの絵が大好きです。

彼の描く薔薇は、建物の壁を1面埋めるように存在します。

凄くおしゃれで素敵です。

そんな、建物と薔薇のような組み合わせをうまく描けたらいいなと思って練習しているうちに、この壁から垂れている草の描き方をマスターしました。

ですので、このやり方をマスターすれば、あなたも素敵な薔薇のある家を描くことが可能となります。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

たかが草、されど草!

丁寧で見ごたえのある風景画を描く画家ほど、脇役である草の描き方を熟知しています。

描き込みすぎてもいけないですが、手を抜くのも間違いです。

正しくは、知識を持った上であえて手を抜くのが正解です。

絵画は、主題がはっきりしないとぼやけます。だからこそ、主題が引き立つような名脇役である草を正しい知識のもと気楽に描かないといけません。

今日はここまでにします。

また次回お会いしましょう。

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