水彩画|風景画の下描きの仕方!プロの技を初心者にも分かりやすく解説します。

水彩画家のすなおです。

何事も、下準備をしていれば物事はうまくいきます。

料理においては、食材の下ごしらえ。

舞台や音楽でもリハーサルを行います。

どのような世界でも、本番に入る前に準備が必要となります。

絵における下準備とは何でしょうか?

長い目でみれば、デッサンをコツコツやることが下準備と言えますが、一枚の水彩画を描くとなったときの下準備を考えれば、それは「下描き」だと思います。

下描きがうまくできるようになれば、水彩画はバッチリと決まるようになります。

どの制作過程も大事ですが、下描きが狂うと全てが狂うため、やはり最も大切なのかもしれません。

※なれてくると下描きが多少狂っていてもいくらでも修正できますが。

今回は、そんな大切な下描きについて初心者にも分かりやすく解説していきたいと思います。

では、早速参りましょう。

水彩風景画の下描きは、○○で捉える!

さて、私の描く水彩風景画は、ペン入れを行います。

なので、鉛筆による下描きを丁寧に描いたところで最終的に消ゴムで消してしまいます。

ということは、わざわざ下描きで質感まで描く必要が無いと言うことです。

では、何を描けばよいのか?

それは、外形を描くことだけを考えれば良いのです。

外形を描くのに最適なのが、「線」でものを捉える作業です。

水彩風景画の下描きは、線で捉えると良いのです。

水彩風景画の下描きを線で捉える方法!

水彩風景画の下描きは、「線」で捉える事が分かりました。

では、どのように線で描けば良いのでしょうか?

線の世界は平面の世界です。

日本画は、線で捉える事が多いため、平面の絵画の代表です。

その日本画の描き方にヒントがあります。

写真を見てわかるように、遠景の山など、はっきりと目に見えないものも線で捉えてくっきりと描いています。

線で捉えるとはこういうことです。

もっと分かりやすく言えば漫画の表現ですね。

漫画はほとんど線で表現します。

線で表現することで、ぼやけた景色の曖昧な区切りがわかるようになります。

下描きは、まずこのように線で全てをくっきりと表現するようにします。

水彩画の下描きは見たままを描かない!

ここで、大事な事を伝えます。

それは、水彩画の下描きは見たままをそのまま描かないという事です。

何で、見たままを線で捉えて紙に写し出してはダメなのか?

それは、自然の風景そのままだと構図がまとまっていないからです。

日本の昔からある美しい農村の風景は、農家の方や林業の方たちが作った美しい景色なのです。

つまり、美しい景色にはなにかしら人間の手が加わっている場合が多いのです。

それでも、自然の地形を動かすほどの力は人間は持ち合わせていません。

ちょっと山が高すぎるな、とかちょっと木が邪魔だな、とか絵を描いていくと思うようになります。

こういった自然の中の不自然な部分を、下描きの時に自分の思い通りに描きかえる必要があります。

上の写真をもとに構図を作ってみます。

映画監督の黒澤明は、映画をとるときに邪魔なモノを取り除いて撮影したと言われています。

現実ではとても大変な作業ですが、絵の世界ならば簡単にできてしまいます。

見たままを描かずに必ず絵としてのバランスを考えて構図を作りながら下描きをしましょう。

水彩風景画の下描きは先の丸い鉛筆で!

何度も伝えていますが、水彩風景画の下描きは丁寧に描き込まずに外形を捉えることを重視します。

外形を捉えるのに先の尖った鉛筆や、シャーペンは必要ありません。

なぜ必要ないのかと言うと、なるべくなら紙に傷をつけたくないからです。

下描きをした後にペン入れをすることを考えると、ペン入れ前は紙がデコボコしてない方が理想的です。

ただでさえ、水彩画は水を多めに使用するため、あまり鋭利なもので何度も引っ掻くと予期せぬにじみなどになってしまいます。

水彩画にとって紙は命ですので丁寧に扱うようにしましょう。

水彩風景画の下描きの手順

水彩風景画の下描きの手順をお話します。

まず、紙の中に自分が描きたい大きさの四角を作ります。

これは、以前説明しましたが、紙全体に描くとなると風景画の端と端が想定しにくいため、自分で描きやすい大きさを1枚の紙の中に作ってしまうのです。

こうすることで風景画の全体像が頭の中でイメージしやすくなります。

次に、地平線(水平線)を決めます。

この作業はとても大事です。地平線(水平線)の位置によって自分が見せたい主題が何なのか決まります。

大地を描きたいのに空を大きく描く何てことにならないように最初から位置を決めておくのです。

上の事は当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、意外と位置を決めずに描き始めると、思ったよりも空が狭いとか地面が広すぎて窮屈とか失敗します。

下描きは、そういった失敗を無くすためにあるので、なれないうちはしっかりと地平線(水平線)を描くようにしましょう。

地面と空の比率に合わせて建物や木や山を描くようにします。

こうすることでバランスのよい風景画の下描きが完成します。

下描きの段階で水彩風景画の主題を決める!

最後に、水彩風景画の主題についてお話します。

どのような絵でも、必ず見せたい主題が存在します。

イメージで描くファンタジーな絵画や、抽象画だったら、後になってから主題が浮き上がってくる事もあるのでしょうが、オーソドックスな風景画を描く場合、主題は下描きの段階で決めておいた方が間違いありません。

もっとも、それを言うなら描く前から頭の中で何を描いて人に見せたいのか下描き以前に考えておく必要があります。

何も考えずに素晴らしい絵画を描ける人は天才です。

しかし、天才ではないなと思うなら、しっかりと主題をイメージしてから下描きをしましょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

下描きの影響は完成までひびくので、とても大事な作業です。

しかし、そこまで難しく考えずに、今回説明した事を踏まえて描けばそれほど大変ではありません。

常日頃から、雲のような境界線が曖昧なものを線で捉えるイメージをつけていれば、下描きは上達することでしょう。

今日はここまで。

では、また次回お会いしましょう。

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