水彩画の技法を巨匠から学ぶ!いわさきちひろを徹底解説します。

 

こんにちは、水彩画家のすなおです。

水彩画の巨匠と聞いて色々な人物を思い浮かべることと思いますが、

今回、紹介する「いわさきちひろ」ほど日本人にとって馴染みの深い水彩画家はいないのではないでしょうか?

様々な童話やイラスト、広告や雑誌に掲載されたことから、イラストレーターの代名詞とまで言われた彼女の絵の魅力とはどういった技法から生まれたのでしょうか?

一つ一つ解説していきたいと思います。

 

水彩画の技法を巨匠から学ぶ!いわさきちひろを徹底解説その1 書道の技術が活かされている

いわさきちひろは、最初からあの淡い水彩画を描いていたわけではありません。

意外にも最初は油絵の勉強をしていたのでした。絵の基礎となるデッサンや 油絵を学んだのち、彼女は書家の小田周洋に師事して書を学びました。

この書道の技術が後のちひろの水彩画に影響を与えたことは間違いないと思います。

書道の筆遣いの技法や墨の扱い方は、繊細な水彩のタッチをより鍛え上げた事でしょう。

また、

書道には一気呵成に仕上げる技術も必要なため、集中力が養われます。

人気イラストレーターとして沢山の絵を仕上げることができたのも、書道による集中力強化か活きていたからではないでしょうか。

水彩画の技法を巨匠から学ぶ!いわさきちひろを徹底解説その2 洋画の技法が活かされている

先程少し触れたように、ちひろは最初、油絵の勉強をしています。

ちひろの繊細な水彩画から、油絵の要素は想像しにくいと思いますが、この油絵を学んだことによってちひろの水彩画は完成へと近づいた訳です。

以前、洋画の定義について有名な画家が分かりやすく記事にしていました。

そこに書かれていたことは、

「洋画とは、日本画とは違いサインを横に書きます。あとは何を描いても自由なのが洋画です。」

と書いてありました。

この定義に当てはめるとすると、ちひろは洋画を通して絵画における自由を手に入れたことになります。

カッコよく言えば、彼女はルーズな表現をマスターしたのです。

※ルーズとは、英語圏では水彩画における堅苦しさをこえた表現の事を指します。

その自由を学ぶことによって、多種多様なイラストレーターとしての淡い水彩画を生み出すことができたのではないでしょうか。

水彩画の巨匠から技法を学ぶ!いわさきちひろを徹底解説その3 記者としての表現力が活かされている。

ちひろは、新聞記者として働いた経験を持っています。

記事というのを仕上げるのには、大変な労力が必要です。

何気なく読む新聞の中の小さな社説を例にあげると、短い文章で読めば5分くらいの内容なのに、記者はあらゆる情報やデータを集めて仕上げていきます。

活字というものは、読むは一瞬、書くのは大変なものなのです。

文章を書いたことがある方はお分かりと思うのですが、活字表現をすればするほど自分の中の曖昧な気持ちを表現できるようになります。

絵画やイラストも意思表示の1つに過ぎません。

ちひろは新聞記者としてイラストにメッセージを込める技法をマスターしたのではないでしょうか。

だからこそイラストを見る人に説得力があるのでしょう。

水彩画の技法を巨匠から学ぶ!いわさきちひろを徹底解説その4 水墨画の技法が活かされている

ちひろは、

ウェット ・オン・ウェット

と呼ばれるにじみの技法を使うことで有名ですが、この水彩画の技法に少なからず影響を与えているのが、彼女と水墨画の関係です。

ちひろは、洋画家の赤松俊子に師事していた頃、その夫の描く奔放な水墨画と出会います。

もともと書道を学んでいたこともあり、水墨画に惹かれるのは当然のことでした。

水墨画の紙の余白を生かした技法は、描き込みすぎないちひろの水彩画の自由な表現に生かされています。

水彩画の巨匠から技法を学ぶ!いわさきちひろを徹底解説その5   人生で学んだ全てを技法として生かしている

これらの解説から、ちひろのスタイルは、一朝一夕で出来上がったものでは無いことがお分かり頂けたと思います。

ちひろのあの独特な水彩画のスタイルは、これだけ多くの技法を取り入れたからこそ完成したのです。

腕が確かな先生に学んだことも重要ですが、ちひろのすごさは、その感性をイラストに表現することができたことにあると思うのです。

絵は人生を表すと言いますが、ちひろという人間像を全て注ぐことができたことが今日まで人々から愛される理由でしょう。

まとめ

遠回りが遠回りではない、一見絵画とは関係ないような事でも、最終的にはスタイル=個性を見つけるための材料になることをちひろは私達に教えてくれているように思えます。

もしも、

画家を志しているあなたが、今は全然関係ない事をやっていたとしても、将来的に画家になる夢を諦めなければ、それは自分のスタイルを完成させるための糧になると考えれば苦にならないことでしょう。

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若いうちは何かと結果を焦って物事に取り組みがちですが、

じっくりと腰を据えて、デッサン等の基礎を磨きながらバイトや仕事を通して人生を学んで、それを絵画として昇華させる位の心構えが必要ですね。

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