水彩、風景画の巨匠、五百城文哉より技法を学ぶ!

皆様、美術館に行くことはありますか?

これから絵を始める方や、画家を志すものは、必ず美術館に足を運んだ方がいいと思います。

審美眼を養うには本物を見ることが第一です。

学ぶという言葉は「真似る」という言葉が語源になっています。

本物を知ることであなたの今後の絵画に対する取り組みは大きく変わってくることでしょう。

さて、

本日は、水彩風景画の巨匠より技法を学ぶと題しましてお話をします。

五百城文哉(いおきぶんさい)
という名前の画家をご存じでしょうか?

明治時代に栃木県日光で活動した水彩画家です。

あまり馴染みのない名前ですが、近年注目され、再評価されている水彩画家です。

なぜ、再評価されているのか?

その秘密を探ることで水彩画技法を学ぶヒントになると思います。

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水彩風景画の巨匠、五百城文哉より技法を学ぶその1 大画面にして精密に描く

皆さんは大きな絵を描いた事はありますでしょうか?

大体一般的な公募展に出品する場合、大きい方が見栄えがよくて審査員にも印象が良いものです。

大きい作品を描くと時間と手間隙と労力がかかります。

片付けや掃除など総合的なところも必要となるため、大きい作品を描くというのはそれだけで評価の対象となるのです。

私も100号の作品を描いた事がありますが、制作に時間がかかって大変でした。

大きな作品と言うだけでこんなにも大変なのに、描く内容が精密だったとしたらどうでしょう?

考えただけでも大変だ!と思ってしまいます。

水彩画家の五百城文哉(いおきぶんさい)は、明治時代にそれをやった人物です。

彼は、日光を中心として日光東照宮や、寺社建築、境内などを主題とした水彩風景画を描きました。

これは、外国人にとてもめずらしがられたといいます。

その、日光を中心とした作品は、精密でありながらも大画面で、みる人の度肝を抜いたのだという。

絵描きとして、人を驚かせるような評価をもらうには、これくらいの事をしなければならないという教えが五百城より学びとれる所です。

水彩、風景画の巨匠、五百城文哉より技法を学ぶその2 異色のボタニカルアート

ボタニカルアートという技法をご存じでしょうか?

ボタニカルアートとは、簡単に言うと精密な植物画 の事です。

静物画として花を描くのとは異なり、水彩画の最も古いジャンルの1つとされています。

ボタニカルアートは、通常、背景を描かないことが特徴です。

五百城(いおき)は、このボタニカルアートの常識を越えて、精密な水彩による植物画に、背景を加えたのである。

技法は、技法のためのものではなく、新しいものを生み出すものだということを再認識させられます。

水彩、風景画の巨匠、五百城文哉より技法を学ぶその3 常識を越えたユニークさ

精密にして大画面の水彩風景画 、ボタニカルアートに、植物の周囲の環境を描き足す大胆さ。

五百城は、常に常識を越えた発想でチャレンジをしている。

この、

チャレンジこそが、基礎となる水彩の技法を進化させ、新しいスタイルを生むのだろう。

精密画は、それだけで人を驚かすことができるが、

「参りました!」

と言わせるほどのものにするには人と同じことをしていてはダメなのだ。

この世に、精密画を描く人は星の数ほどいますが、これでもかというチャレンジをする画家は少ないように思います。

現代画家で、丸ペンを使用した独自の精密技法で大作を仕上げる池田 学さんという画家がいますが、この人は凄いと思う。

まるで、五百城文哉(いおきぶんさい)の生まれ変わりのような巨大な精密画は、圧倒と言わざるを得ません。

水彩、風景画の巨匠、五百城文哉より技法を学ぶその4 技法コレクターにならない

よく、本を買って安心して中身を読まない人がいます。

絵画スクールなどに通っても 、技法を学ぶだけでうまくなった気になるひとがいます。

私は、こういう人たちの事を技法コレクターと読んでいます。

五百城(いおき)は、高橋由一、小山正太郎という洋画家に絵画の技法を学びました。

その後、自分で試行錯誤して自分のスタイルを生み出したのです。

技法コレクターは、手段が目的になりがちです。

禅の言葉で、「忘筌」という言葉があります。

これは、魚をとるための筌という道具があるが、筌は、魚をとるための道具であるのに、魚をとることを忘れて筌のことばかり考えてはダメだという教えです。

もちろん、基礎となる技法がないと応用力に繋がらないが、

何のために描くのか、

何を描きたいのか、

それを忘れるとつまらない画家になるのは間違いありません。

売れっ子になったが為に売るための絵を描き続ける画家も、このようなことに陥りやすいと聞きます。

※羨ましいですが(笑)

自分だけのスタイルを求める画家は、今一度この事を考えて欲しいと思います。

まとめ

水彩風景画を魅力的に表現するには、人が驚くことをしなければならない。

手間のかかる精密画なのに大画面で描くという意外性。

そして、

ボタニカルアートなのに背景まで描くという発想。

これらをふまえて、常識にとらわれないユニークさが水彩風景画を魅力的に表現するコツだということが五百城文哉(いおきぶんさい)より学ぶことができた。

現代でこれを実践しているのは、池田 学である事は間違いないでしょう。

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