水彩画技法|筆デッサンを覚えれば風景画も人物画も恐くない!徹底解説!

水彩画家のすなおです。

いつも水彩画の初心者に合わせて比較的簡単な技法を解説してきました。

ところが、先日画家の仲間に会ったときに言われたのですが、絵をはじめたばかりのひとは興味関心が深いので色々な質問をしてくるといっていました。

その画家は、例え身の丈に合わないようなレベルの技法でも、興味を持って聞いてくる人には一応教えてあげるのだそうです。

※結果として自分のレベルが分かり、基礎に帰っていくそうです。

この話を聞いて、

たまには上級編の話があってもいいかなぁと思いました。

と、いうわけで今回は水彩画技法の上級編、筆デッサンについて初心者の方にお話したいと思います。

では、早速参りましょう。

水彩画技法|筆デッサンとの出会い!

筆デッサンという言い方があるのかどうかは知りませんが、私は修行時代にひたすらデッサンをしていました。

もちろん、デッサンは鉛筆で行っていたのですが、

師匠は筆でのデッサンもしていました。

それを見たとき最初はとても驚きました。

デッサンは鉛筆や木炭という固定観念が壊れた瞬間でした。

驚いたのはそれだけではなく、筆でデッサンをしているにも関わらず、メチャクチャ正確で、しかも仕上がりが早いのです。

これだけ筆を操ることができれば、油絵だろうが水彩画だろうが何でも描けるだろうなぁと思ったものです。

水彩画技法|筆デッサンは難しい?

私は、鉛筆によるデッサンがそこそこできるようになっていたので、師匠の真似をして筆でデッサンをやってみました。

ところが、鉛筆でうまく描けるはずなのに、筆では全然デッサンができませんでした。

自分が下手だからできなかっただけかも知れませんが、少なくとも鉛筆デッサンができるからといって筆デッサンができるとは限りません。

うまくできなかった私は筆によるデッサンを難しいものと考えるようになってしまいました。

水彩画技法|筆デッサンは最初からできなくて当たり前!

しかし、よく考えてみたら鉛筆デッサンも最初からうまくできた訳ではありませんでした。

単純な立体を描いて影の照り返しを覚えたり、質感の違う物を描いて比較したりしながら少しずつ上達していきました。

「筆デッサンも、1から練習すればうまくなれるんじゃ無いだろうか?」

そう思いなおし、鉛筆でやったように筆でデッサンを勉強しなおしました。

そうやって今では筆で何でも描けるようになりました。

鉛筆デッサンがあってこその筆デッサン!

筆でデッサンができないのは実は当然の事なのです。

何故なら、デッサンに用いる道具が違うわけですから、うまく描けないのも頷けます。

しかし、水彩画にしても何にしても絵画は筆を使って作品を仕上げます。

それなのにどうして最初から筆でデッサンを練習せずに鉛筆デッサンから勉強するのでしょうか?

答えは簡単です。

筆デッサンよりも鉛筆デッサンの方が簡単だからです。

ものを学ぶには順番があります。

小学生がいきなり高校生の勉強をしても理解できないのと同じです。

筆を自由に操ることができたら何でも描けるようになるわけですが、それができない人が多いからこそ筆デッサンは上級編なのです。

なので、最初は鉛筆デッサンを確実にマスターすることをおすすめします。

筆デッサンを覚えるとこんなメリットがある!

筆デッサンができると何でも描けるようになると話をしました。

では、筆デッサンを覚えることで具体的にどのようなメリットがあるのかここで書き記したいと思います。

・作品の仕上げが早くなる!

筆を自由にあつかえるようになると、当然仕上げが早くなります。

美味しいお寿司を握る職人は、シャリを握る回数が少ないとテレビで言ってました。

下手な職人は何度も握り込むから空気がシャリに含まれずに美味しくないのだそうです。

筆使いが下手なうちは、描いてはやり直し、描いてはやり直ししながら進めていきます。

これでは何度も握り込む寿司職人と同じです。

筆デッサンをマスターしたら、スパッと正確に描くことができるようになります。

・生産性が上がる!

プロの画家達は作品を沢山描くことができますが、それは暇で時間があるからではありません。

人間は成長するほどやることが増えていくといった法則があります。

沢山描いている画家だって忙しいのです。

それでも沢山作品を生み出せるのは、やはり筆が早いからです。

筆デッサンをマスターすることで格段に生産性が上がります。

・絵の魅力が上がる!

本当は一番これがメリットだと思います。

時間をかけてじっくりと作品を生み出す人もいますが、そういう人たちはあえて早く描けないような作品を作っているのでしょうから問題はありません。

しかし、早く描ける作品を早く仕上げられないのは問題です。

描いている最中に飽きがきたり仕上げるのが嫌になってきます。

そんな気持ちで描いた作品が良い作品になるとは思えません。

筆デッサンによって早描きできれば、迷いがなくなるので自然と作品に魅力が出てきます。

水彩で筆デッサンをやってみよう!

では、実際に筆デッサンをやってみましょう。

筆デッサンをやるには、黒の水彩絵の具を薄く溶きながらやるか、濃いめの青や緑などの1色でやるのが良いでしょう。

水墨画をやるような感覚です。

物事には順序があると言いましたが、水彩の筆デッサンもいきなり複雑な物はやりません。

鉛筆でデッサンをやったときのように単純な立体から学んでいきます。

今日は円柱を描いていきたいと思います。

まず、鉛筆で円柱の外形をとります。

※外形も筆で描くのは慣れてからにしましょう。最初は鉛筆を使いましょう。

次に、黒(もしくは濃いめの色)を薄くといて色を塗ります。

鉛筆のデッサンと同じで、全体を薄く塗るようにします。最初から濃くぬると失敗します。

左から光が当たっているとしましょう。
すると、右側に影ができますね。

右側の影を濃いめに塗ります。

下にも影を作りましょう。ここは更に濃いめに塗るのがポイントです。

最後に立体感を出すために照り返しの表現を行います。

円柱には奥行きがあるため、一番奥の影が暗くなるのではなく、少し手前が一番濃い影になります。

これで完成です。

単純な立体なので、はじめての筆デッサンでも難しくなく描ける事と思います。

なんだつまらないと思ってはいけません。

しつこいようですが、何事も基礎が大切です。

鉛筆で円柱のデッサンができたとしても、筆デッサンも必ず最初に戻って円柱デッサンを行うようにしましょう。

円柱のデッサンを応用したものが風景画と言ってもいいくらいです。

例えばこちらの風景画ですが、

大きな岩も、円柱の塊と思って描けば立体の取り方が簡単になります。

複雑な絵もひもとけば全て単純の組み合わせに過ぎないのです。

終わりに

いかがでしたでしょうか?

筆デッサンができるようになれば自分の世界が変わります。

イメージ通りに描けるようになるので絵を描くのが楽しくなります。

うまく筆デッサンができないからといって悲観することはありません。

もともと筆をあつかえるようになるには時間がかかるものです。

そんな人達でも楽しく絵を描く喜びを知ってもらえるようにあえて私はボールペンデッサンに着彩する、筆に頼らない技法を教えています。

ただ、絵描きは常に進化していかなければなりません。

いつか、簡単な水彩技法に飽きてきたならば、そのときはひとつ上の技法を目指して、筆デッサンに挑戦して頂ければと思います。

今日はここまで。

では、またお会いしましょう。

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